祐天寺駅前に計画した、スペシャリティーコーヒーを扱ったお店です。親しみやすさ抜群の女性オーナーからご依頼頂いた。昨今の祐天寺は、様々な店舗がひしめきあう都内有数のオシャレスポットになってきている。
カフェも多く競合が多いのも事実です。私たちはターゲットを茨城から上京してきた、祐天寺に住む29歳女性に絞り、日常のちょっとした「素敵ポイント」になるように計画した。
その中で、大量生産、大量消費社会が行き詰まりを見せている社会で、自然と調和することを目的とした「ゴミ廃棄0を目指した」新しいカルチャーを目指した。
飲食店である以上、ゴミは必ず出るもの。しかし、店外にコンポストや植栽を多く計画し、アイリッシュコーヒーに添えるミントや料理に使うローズマリーなどのハーブ系を育て、その中で循環するようなシステムを構築した。昔は当たり前だったことが現代では難しくなっているが、挑戦することで、新たな場へ進めるのではないかと考えた。
廃材を使うことで、材料の購入を極力少なくし、店舗をつくることができた。これがサスティナブルであり、新規購入した材料も廃棄タイル、リサイクルガラス照明、廃材をリユースして作られた家具などコンセプトを忠実に再現した。
店外と店内に配置された多くの植栽は生態系を循環し、本来の姿に少しでも貢献できればそれがfururiらしさを演出することになる。ロゴデザインにも綿毛をイメージし、その想いがふわふわと舞い上がり、様々な場所で花をさかせることができたなら。
この空間で「いつものコーヒーくださいな」と日常そのものを楽しんでもらえますように。