美容室の枠を超えて、本質的に美容を考える

前店アイボリーは 10年間やりました。その時点から自然素材は使用していたのですが、そうすると体や髪に悩みを抱えた方がたくさんいらっしゃるようになりました。人は年を重ねると体の不調や、皮膚が敏感になったり髪が弱くなったりしていきます。なので本当は何もしないで自然体で行きたいのですが、見た目はそんな気持ちと逆行して髪にボリュームがなくなったり、白髪がでてきたりします。そうすると、パーマをかけたり、髪を染めないわけにはいかなくなっていく。その時に外部からのアプローチだけでは本質的に良くすることはできないことに気付き、体の中から改善しなければならないと言う考えに辿り着きました。そして、体の中から健康に美しくするための勉強を始め、だんだん向かうべき道が見えてきたところで、必要なスペースを確保するためにもリニューアルを考えました。

お客様の内面までより深く見させて頂けるよう、カウンセリングの時間をしっかりと設けるようになりました。今までですと、割とすぐにシャンプーに入っていたのですが、今後は一人一人のお客様としっかり会話を持つシステムになります。

僕は、内装デザインも好きだし、やりたいイメージも持っていたんです。でも、鈴木さん（クスクス代表）にご提案頂いたものが、僕のイメージをはるかに超えたんです。それで「あ、これはこの人に任せられる」と確信しました。

当店のコンセプトは「癒し、落ち着き」がメインなんですよね。で、うちは若い方からお年寄りまで幅広い年齢の方にお越し頂いていて、それぞれ女性ならではの不調もあったりするんですよね。その中で「癒し」を失わずに様々な方にご満足頂けるちょうど良い塩梅に落ち着かせてくれましたね。落ち着きがありつつ、モダンでナチュラルな空間ができたと思っています。植栽をふんだんに取り入れ、お客さんのことを第一に考えたデザインをしてくれました。

お客さんに寄り添うイメージを自分の中で持っていたので、そのイメージが壊れないか、が心配でした。

良いお店を作るには、オーナーの意向、設計者さん、施工会社さんが揃ってこそ上手くいく。不安を払拭するために毎日のように要望を伝えさせていただきました。そしてその要望をちゃんと叶えてくれるんですよね。それが本当に良かった。鈴木さんと同じく、僕の方はヘアデザインですが、デザインをする上でやはりプロの目線で見て進めていきます。しかし、そこに落とし穴があって
、長年培ったプロの目線という壁ができるんです。その壁を破ってお客様の目線を素直に受けとると、プロの目線を更に超えた傑作が生まれることがあるんですよね。鈴木さんは、そこがとても柔軟で僕の要望を素直に受けいれてくれました。だから傑作が生まれました。

僕、職人さんの仕事が見たくて、毎日現場に来ていたんですよ。職人さんは面倒くさかったかもしれませんが（笑）でも、鈴木さん（弊社代表）にも「来れる日は毎日でも来てください」と言って頂き、後からだと変更できないことも、その場なら変更できることもあるので、その意味でも頻繁に顔を出していたのは良かったです。

店舗を運営しながらの改修作業だったので、本当に大変でした。同時に、様々な方との出会いもあり、記憶がないくらい忙しかったです。でも、行動したり発信し始めると、良い方向に歯車が合って行ったのは本当に良かったです。

“髪、カラダ、ココロのケアを通じて人々の暮らしを豊かにする”
これが当店の経営理念なので、髪に負担をかけないヘアプロダクトと、カラダの内側から美しさを作る漢方やよもぎ蒸し、ココロに寄り添ったカウンセリングで皆様のお役に立てればと思っております。

そして最後に、設計中に鈴木さんに言われたことが印象に残っています。「リニューアル第一号は、今まで支えてくれた奥様を一番にしてあげてください」と。その一言は本当に嬉しく心に残っています。クスクスさんにお願いできたことに心から感謝しています。